昨シーズンはFA移籍した野手が初年度に活躍した年でもあり、広島から移籍した丸選手は巨人のリーグ優勝に貢献、西武から移籍した浅村選手は自己最多のホームランを放ち楽天打線を牽引した。
そして今シーズン、新型コロナウイルスの影響で開幕延期かつ短縮のペナントレースだが、楽天が当初から勢い良く首位をキープしており、その要因として勝負強い強力打線があげられる。
移籍2年目の浅村選手、去年までオリックスでプレーしたロメロ選手、生え抜きの島内選手の好調などが原動力となっているが、ロッテからFA移籍した鈴木大地選手の好調も大きい。鈴木選手の打率は3割を大きく超え、打線の中心として移籍1年目から活躍している。
本項では、今季の鈴木選手のような「FA移籍1年目」の選手の打率(規定到達者)ランキングを扱う。
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<FA移籍初年度の打率ランキング>
打率 年度 選手名(球団)←前球団
.338 2011 内川 聖一(ソ)←横 パ首位打者
.320 2004 村松 有人(オ)←ダ
.314 1994 松永 浩美(ダ)←神
.313 2007 小笠原 道大(巨)←日 セMVP
.306 2008 新井 貴浩(神)←広 ※五輪特例
.302 2008 和田 一浩(中)←西
.295 2020 鈴木 大地(楽)←ロ
.292 2019 丸 佳浩(巨)←広
.290 2017 糸井 嘉男(神)←オ
.289 2003 金本 知憲(神)←広
FA移籍初年度から打率3割をマークしたのはわずか6人であり、いずれの選手も前の在籍球団で1つ以上タイトルを獲得している。(内川,小笠原,和田は首位打者、村松,松永は盗塁王、新井は本塁打王 …など)
前に在籍していたオリックスで首位打者を獲得した糸井選手は惜しくも3割に届かず、2年連続MVPの丸選手やトリプルスリーの金本選手も移籍1年目では3割に届かなかった。
鈴木大地選手が今シーズン打率3割をマークすると、
自身初の打率3割到達、そして前の在籍球団でタイトルを獲得していない選手として初めてのFA移籍1年目3割到達となる。
大いに期待したい。
→鈴木大地選手は全試合出場を果たしたものの10月以後に打率を落とし、シーズン打率.295で移籍1年目のシーズンを終えた。惜しくも自身初の打率3割到達とはならなかった。
2020.11.07 更新 (鈴木大地選手)