FA移籍先でのシーズンホームラン数
2022シーズン終了更新 (丸選手)
2018年オフ、同年39本塁打を放ってリーグ3連覇に貢献しMVPに輝いた丸佳浩選手が広島から巨人へ、自身初の30本台のホームランを放ち127打点で打点王のタイトルを獲得した浅村栄斗選手が西武から楽天へ移籍した。
そして迎えた2019年シーズン、彼らは移籍先のチームでも安定してホームランを放った。
本項では、FA移籍先でのホームラン数について扱う。
※☆マークは現役選手
【FA移籍「初年度」のホームラン数】
ホームラン数 選手名・年度/所属先←前所属先
33本 浅村栄斗 2019年/楽天←西武☆ ※自己最多
32本 江藤智 2000年/読売←広島
〃 清原和博 1997年/読売←西武
27本 丸佳浩 2019年/読売←広島☆
24本 谷繁元信 2002年/中日←横浜 ※自己最多
20本 広澤克実 1995年/読売←ヤクルト
※小久保はダイエーからのトレード移籍先・読売からソフトバンクへFA移籍したもの
【FA移籍先でのシーズンホームラン(最多年)】
40本 ※金本 知憲 ・阪神3年目(2005)
37本 ※和田 一浩 ・中日3年目(2010)
36本 小笠原 道大 ・読売2年目(2008)
33本 ※浅村 栄斗 ・楽天1年目(2019)☆
32本 江藤 智 ・読売1年目(2000)
〃 清原 和博 ・読売1年目(1997)
31本(MLB) 松井 秀喜・NYY2年目(2004) 海外FA
27本 丸 佳浩 ・読売1,3,4年目(2019,21,22)☆
26本 ※稲葉 篤紀 ・日本ハム2年目(2006)
25本 村田 修一 ・読売2,5年目(2013,16)
〃 小久保 裕紀・ソフトバンク1年目(2007)
24本 ※谷繁 元信 ・中日1年目(2002)
22本 広澤 克実 ・読売3年目(1997)
21本 落合 博満 ・読売3年目(最終年)(1996)
19本 新井 貴浩 ・阪神3年目(2010)
〃 ※内川 聖一 ・ソフトバンク3年目(2013)
※自己最多本塁打
【FA移籍先でのシーズン30本塁打】
1位.40本 金本 知憲 ・阪神3年目(2005)
2位.37本 和田 一浩 ・中日3年目(2010)
3位.36本 小笠原 道大・読売2年目(2008)
4位.34本 小笠原 道大・読売4年目(2010)
〃 金本 知憲 ・阪神2年目(2004)
6位.33本 浅村 栄斗 ・楽天1年目(2019)☆
7位.32本 浅村 栄斗 ・楽天2年目(2020)☆
〃 江藤 智 ・読売1年目(2000)
〃 清原 和博 ・読売1年目(1997)
10位.31本 小笠原 道大・読売1年目(2007)
〃 小笠原 道大・読売3年目(2009)
〃 金本 知憲 ・阪神5年目(2007) 39歳
(MLB) 31本 松井 秀喜 ・NYY2年目(2004) 海外FA
13位.30本 江藤 智 ・読売2年目(2001)
→13回記録
→赤字の2020年・浅村選手はFA移籍選手としては初の最多本塁打タイトル獲得(ホームラン王)
〜移籍先での30本塁打以上の回数〜
小笠原道大・・・4年連続4回
金本知憲・・・・2年連続含む3回
江藤智・・・・・2年連続2回
浅村栄斗・・・・2年連続2回(2020年現在)
FA移籍先でも1年目からホームランを多く打った選手は、それまでの在籍球団で多くのホームランを放っていたり、本塁打王のタイトルを獲得した選手である。
移籍先に所属した全てのシーズンで見ると、移籍先で自己記録を塗り替えるホームラン数を記録した金本、和田、浅村の3選手が際立つ。
金本選手はFA移籍選手として現在まで唯一の40本達成者であり、同様に浅村選手は初めてのホームラン王である。
一方で、前の球団で本塁打王のタイトルを獲得していても移籍先球団ではそれほど多くのホームランを放てなかった選手もいる。46本,36本で2度の本塁打王に輝いた村田選手や43本で本塁打王に輝いた新井選手などである。これは、移籍した先のチームでは以前のチームと打線の中での役割が変わったことも影響しているのではないだろうか。
※松井秀喜選手は2003年シーズンより海外FAで読売からメジャーリーグ(MLB)のニューヨークヤンキース(NYY)へ移籍
対象となる成績を残しているため記載
日本人野手・メジャー移籍前の成績
10月7日、横浜DeNAがクライマックスシリーズ・ファーストステージで敗退し、そして球団は今オフの主砲・筒香選手のポスティングシステムを利用したメジャー移籍について、それを容認すると発表した。
本項では、メジャー移籍した選手と移籍前の成績を比較する。
筒香嘉智(2010〜2019) ドラフト1位
NPB10年 968試合 4000打席
安打977 HR205 打点613
四球532 三振833 盗塁5(成功率.556)
松井秀喜(1993〜2002) ドラフト1位
石川・星稜高校→読売
NPB10年 1268試合 5506打席
安打1390 HR332 打点889
四球844 三振934 盗塁46(成功率.582)
岩村明憲(1997〜2006) ドラフト2位
NPB10年 977試合 4014打席
安打1073 HR188 打点570
四球372 三振878 盗塁67(成功率.770)
福留孝介(1999〜2007) ドラフト1位
NPB9年 1074試合 4503打席
安打1175 HR192 打点647
四球 三振 盗塁71(成功率.670)
巨人選手のシーズン30本塁打
球界の盟主・巨人。生え抜きのスター選手やFAで移籍の選手が、球界のスター選手としてファンを沸かせてきた。
本項では、巨人選手のシーズン30本塁打の記録を、右打者、左打者に分けて整理する。
※複数回達成者は最多のシーズン
【巨人右打者のシーズン30本塁打】
過去10人達成
2010年 A.ラミレス・49本 (ヤクルトより移籍)
2019年 坂本勇人・・40本
1968年 長嶋茂雄・・39本
2021年 岡本和真・・39本
1986年 原辰徳・・・36本
1950年 青田昇・・・33本 (戦後混乱期のみ阪急在籍)
1997年 清原和博・・32本 (西武よりFA移籍)
2000年 江藤智・・・32本 (広島よりFA移籍)
【巨人左打者のシーズン30本塁打】
過去10人達成
1964年 王貞治・・・・55本
2002年 松井秀喜・・・50本
2004年 T.ローズ・・・45本 (近鉄より移籍)
2010年 阿部慎之助・・44本
2006年 李承燁・・・・41本 (ロッテより移籍)
1986年 W.クロマティ・37本
2007年 高橋由伸・・・35本
2003年 R.ペタジーニ・34本 (ヤクルトより移籍)
1987年 吉村禎章・・・30本
過去には、王、松井、阿部、高橋ら左の生え抜き長距離砲が在籍し、長嶋や原など球界の看板選手である右打者もいたが、生え抜きの右打者では40本台を打つ選手は現れなかった。
そして今年、長嶋茂雄終身名誉監督が破れなかった壁に挑戦する権利を得た坂本勇人選手は、51年の時を経て「生え抜き右打者40本」を達成した。
FA移籍投手の勝利数記録
2022年(岸投手,美馬投手更新)
9月20日の試合で自己最多を更新する15勝目を飾った巨人・山口俊投手。
そこで注目されたのが、「FA移籍した投手の勝利記録」であった。
本項では、NPBでのFA移籍した投手の移籍先での勝ち星を整理する。
【主なFA移籍投手の勝利数】
(移籍初年度・投手名 移籍後球団←移籍前球団)
青字はFA移籍先で2桁勝利した年がある投手
1年目:1995年・12勝
2年目:1996年・ 8勝※👑最多奪三振
3年目:1997年・11勝
5年目:1999年・11勝
→1999年👑最優秀防御率
👑リーグMVP
1年目:1999年・9勝
1年目:2000年・12勝5敗:👑最高勝率
5年目:2004年・10勝
6年目:2005年・11勝
1年目:2008年・11勝
5年目:2012年・10勝
1年目:2012年・12勝 ※👑最多奪三振&最高勝率
2年目:2013年・11勝
3年目:2014年・10勝
2年目:2013年・8勝
3年目:2015年・8勝
1年目:2014年・8勝
2年目:2015年・15勝→👑最多勝
3年目:2016年・10勝
1年目:2014年・12勝 (4年ぶり2桁)
1年目:2014年・11勝
1年目:2014年・9勝
1年目:2017年・8勝
2年目:2018年・11勝 ※👑最優秀防御率
5年目:2021年・9勝
6年目:2022年・8勝
*2018年・山口俊 読売←横浜DeNA
2年目:2018年・9勝
3年目:2019年・15勝4敗
1年目:2019年・10勝
2年目:2020年・11勝 ※短縮シーズン
4年目:2022年・9勝
1年目:2020年・10勝 ※短縮シーズン (3年ぶり2桁)
3年目:2022年・10勝
★FA移籍初年度の勝利数トップ・・・「12勝」
・工藤(福岡ダイエー/94)、(読売/00)
・杉内(読売/12)
・久保(横浜DeNA/14)
★FA移籍先でのシーズン最多勝利数・・・「15勝」
・涌井(千葉ロッテ/15)
・山口(読売/19)
↓ともにリーグ最多勝↓
★FA移籍先での「最多勝」タイトル獲得
・涌井(千葉ロッテ/15)
・山口(読売/19)
★FA移籍先でのシーズン二桁勝利回数
6度・・・工藤 (福岡ダイエー3度、読売3度)
3度・・・杉内
2度・・・石井、涌井、西勇輝、美馬
現福岡ソフトバンク監督の工藤公康投手の成績が突出していることがわかる。工藤投手はFA移籍先で最多の6度の2桁勝利を記録している。