通算1000奪三振のスピード記録
27日に3年ぶりのパリーグ優勝を決めた福岡ソフトバンクだが、翌28日の試合ではエース千賀投手が先発し8回12奪三振無失点の好投で10勝目をあげ優勝翌日にもその強さを見せつけた。
千賀投手はこれで通算997奪三振となり、通算1000奪三振の記録まであと3と迫った。
そして、11月4日のロッテ戦で通算1000奪三振を達成した。この試合で千賀投手は8回2安打無失点9奪三振と好投し、11勝目をあげた。
→2022年
2021年に驚異の二刀流フル回転でMLBアメリカンリーグMVPとなった大谷翔平投手が、現地2022年8月9日(日本時間10日)のオークランド・アスレチックス戦で日米通算1000奪三振を達成した。
NPBの5年間で624個の三振を奪い、2018年からメジャーリーグへ移籍。投手として活躍できないシーズンもあったが、376個目の三振を奪ったこの日に日米通算で大台に到達した。
日米通算で834イニングを投げての1000奪三振は、日米通算となるが、NPBの千賀投手をも上回るスピード達成となった。
本項では、通算1000奪三振に到達した投手の記録について扱う。
【通算1000奪三振スピード記録】
順位 投球回 選手名(達成時所属球団) 奪三振率
1位 771.2回 藤川 球児 (阪神) 率11. 66
〜 812回 ダルビッシュ 有 (LAD) 率11. 08※
2位 834回 大谷 翔平 (LAA) 率10. 79
3位 855.1回 千賀 滉大 (福岡SB) 率10. 52
4位 871回 野茂 英雄 (近鉄) 率10. 33
5位 913回 石井 一久 (ヤクルト) 率 9. 86
〜 928回 野茂 英雄 (MIL) 率 9. 70※
6位 940回 江夏 豊 (阪神) 率 9. 57
7位 958回 則本 昂大 (楽天) 率 9. 39
8位 979.1回 杉内 俊哉 (福岡SB) 率 9. 19
9位 986回 藤浪 晋太郎 (阪神) 率 9. 13
10位 997.1回 伊良部 秀輝 (ロッテ) 率9. 02
千賀投手は852.1回の投球で997奪三振を記録しているため、近鉄.野茂英雄投手の871回より少ない投球回での達成が予想されていた。そして見事にそれを達成した。
通算奪三振率は10.53であり、5年連続で最多奪三振のタイトルを獲得した楽天.則本投手でも超えられていない奪三振率10を上回っての記録達成となった。
ダルビッシュ投手がMLB史上最速のスピードで達成している。NPBでは、7年間で1268.1回を投げて1250の三振を奪いNPB通算奪三振率は8.87である。また、規定投球回に到達していない2005年のルーキーイヤーを除いたNPB6年間での奪三振率は9.18である。
その後MLBに渡り812回を投げて1000奪三振を達成したが、MLB通算1000奪三振時点での奪三振率は11.08であり、最多勝を獲得した2020年までの8年間のMLB通算奪三振率は11.12である。
NPBデビュー時から数えた1000奪三振のスピードでは上記トップ10にランクインしてこないが、MLBではNPBより奪三振率が2以上高くなっており、さらに増した三振奪取能力により活躍していると言える。