プロ野球データ紹介

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FA移籍先での投手タイトル獲得

本日をもって2020年パリーグのレギュラーシーズン全試合が終了した。

今年楽天にトレード移籍した涌井秀章投手が自身4度目となる最多勝のタイトルを獲得することが決まり、西武→ロッテ→楽天と在籍3球団で最多勝を獲得した史上初めての選手となった。

その涌井投手は、FA移籍したロッテで2015年には15勝をあげFA移籍選手としては初めてとなる最多勝のタイトルを獲得している。

 

本項では、FA移籍先で投手タイトルを獲得した選手を扱う。

 

⚠️新しい順

FA移籍先で投手タイトル獲得

*2019 移籍3年目 山口俊(読売)←横浜

 ・・・最多勝15勝/初)

 ・・・最多奪三振188/初)

 ・・・最高勝率(.789/初)

 防御率2. 91 15勝4敗 188奪三振

 

 

*2018 移籍2年目 岸孝之楽天)←西武

 ・・・最優秀防御率2. 72/初)

 防御率2. 72 11勝4敗 159奪三振

 

 

*2015 移籍2年目 涌井秀章(ロッテ)←西武

 ・・・最多勝15勝/6年ぶり3度目)

 防御率3. 39 15勝9敗 117奪三振

 

 

*2012 移籍1年目 杉内俊哉(読売)←ソフトバンク

 ・・・最多奪三振172/3年ぶり3度目)

 ・・・最高勝率(.750/2年ぶり3度目)

 防御率2. 04 12勝4敗 172奪三振

 

 

*2000 移籍1年目 工藤公康(読売)←ダイエー

 ・・・最高勝率(.706/7年ぶり4度目)

 防御率3. 11 12勝5敗 148奪三振

 

                     ⇅2年連続タイトル⇅

 

*1999 移籍5年目 工藤公康ダイエー)←西武

 ・・・最優秀防御率2. 38/6年ぶり4度目

 ・・・最多奪三振196/3年ぶり2度目

 防御率2. 38 11勝7敗 196奪三振

 シーズンMVP

                     ⇅3年ぶりタイトル⇅

 

*1996 移籍2年目 工藤公康ダイエー)←西武

 ・・・最多奪三振178/初)

 防御率3. 51 8勝15敗 178奪三振

 

 

*1996 移籍1年目 河野博文(読売)←日本ハム

 ・・・最優秀中継ぎ(12. 45RP/初)

 防御率3. 29 6勝1敗3S

 →この年からタイトルとして表彰

     RP=リリーフポイント

 

 

先発投手タイトルではこれまで5人のFA移籍選手が計11個タイトルを獲得した。

中でも工藤投手はFA移籍先であったダイエーと読売の両チームで合計4個タイトルを獲得し、際立っている。 

また、先発タイトル獲得の5人のうち3人が読売にFA移籍後最高勝率のタイトル獲得している選手である。

 

中継ぎや抑えの部門では、「最優秀中継ぎ投手」のタイトルが表彰されるようになった1996年に読売に移籍した河野投手が、唯一のタイトルを獲得したFA移籍選手である。

 

FA移籍先でタイトルを獲得した以上6人の投手のうち、山口投手を除く5投手がパリーグの球団からFA移籍してタイトルを獲得した選手である点は興味深い。

FA移籍先での打撃タイトル獲得

本日をもって2020年パリーグのレギュラーシーズン全試合が終了し、タイトルも確定した。

その結果、FA移籍して2年目の楽天の浅村栄斗選手が自身初の最多本塁打(ホームラン王)のタイトルを獲得することが決まった。

FA移籍先でそれまでのような結果を残せない選手もおり、移籍先で活躍してある点でリーグトップに立ちタイトルを獲得するということは容易ではない。

 

本項では、FA移籍先において打撃タイトルを獲得した選手を扱う。

 

⚠️新しい順

FA移籍先で打撃タイトル獲得

*2020 移籍2年目 浅村栄斗(楽天)←西武

 ・・・本塁打王32本/初)

 打率.280 32本 104打点

  ※FA移籍先での本塁打王タイトル獲得は史上初

関連記事・・・「日本人ホームラン王」のタイトル獲得前 - プロ野球データ紹介

 

 

*2012 移籍2年目 内川聖一ソフトバンク)←横浜

 ・・・最多安打157安打/4年ぶり2度目)

 打率.300  7本 53打点

 

                 ⇅2年連続タイトル⇅

 

*2011 移籍1年目 内川聖一ソフトバンク)←横浜

 ・・・首位打者.338/3年ぶり2度目)

  ※江藤慎一選手以来史上2人目の両リーグ首位打者

 打率.338 12本 74打点

 (シーズンMVP

 

 

*2011 移籍4年目 新井貴浩阪神)←広島

 ・・・打点王93打点/初)

 打率.269 17本 93打点

 

 

*2010 移籍3年目 和田一浩(中日)←西武

 ・・・最高出塁率.437/初)

 打率.339 37本 93打点 出塁率.437

 (シーズンMVP

 

 

*2007 移籍3年目 稲葉篤紀日本ハム)←ヤクルト

 ・・・首位打者.334/初)

 ・・・最多安打176安打/初)

 打率.334 17本 87打点

  ※FA移籍先での同年複数タイトル獲得は唯一

 

 

*2006 移籍2年目 大村直之ソフトバンク)←近鉄

 ・・・最多安打165安打/初)

 打率.294  6本 60打点

 

 

*2004 移籍2年目 金本知憲阪神)←広島

 ・・・打点王113打点/初)

 打率.317 34本 113打点

 

 

*2000 移籍1年目 江藤智(読売)←広島

 ・・・最多勝利打点(14打点/初)[特別賞]

 打率.256 32本 91打点

 →最多勝利打点の特別賞はこの年で廃止

 

8人のFA移籍した選手が合計10回タイトルを獲得している。(江藤選手含む)

そのうち主要3タイトル(首位打者,本塁打王,打点王)を獲得した選手は今年の本塁打王・浅村選手を含めて5人であり、移籍1年目に獲得したのは現在まで内川選手が唯一である。

 

内川選手と和田選手は同年のシーズンMVPにも選ばれている。FA移籍先でシーズンMVPを獲得した打者は以下の選手である。

*2011 移籍1年目 内川聖一ソフトバンク)←横浜

   打率.338 12本 74打点

*2010 移籍3年目 和田一浩(中日)←西武

   打率.339 37本 93打点

*2007 移籍1年目 小笠原道大(読売)←日本ハム

   打率.313 31本 88打点

   ※前年の日本ハムでの獲得に続き2年連続MVP

   ※両リーグMVPは江夏豊投手以来史上2人目で野手としては初

*2005 移籍3年目 金本知憲阪神)←広島

   打率.327 40本 125打点

 

自チームを優勝に導きMVPの活躍をしたこの4選手はFA移籍の大きな成功例と言えそうだ。

(投手では1999年のダイエー工藤公康投手がMVP)

 

FAに関するその他記事

FA移籍先でのシーズンホームラン数 - プロ野球データ紹介

FA移籍初年度の打率ランキング - プロ野球データ紹介

FA移籍投手の勝利数記録 - プロ野球データ紹介

 

 

ルーキーの防御率1点台

広島の超大物ルーキー森下投手(明治大)が好投を続け1日の中日戦で規定投球回に到達した。

防御率もこれまで中日・大野、巨人・菅野、阪神・西とリーグを代表する3エース投手に並ぶ成績を残しておいたが、1日の好投でついに1点台に到達した。

これにより、森下投手がルーキーとして最優秀防御率のタイトル獲得かつ防御率1点台を達成する可能性が現実味を帯びてきた。

 

ルーキーで最優秀防御率を獲得したのは、1990年の野茂英雄投手、1999年の上原浩治投手など史上12人いる。

しかしルーキーで最優秀防御率かつ防御率1点台となると、ドラフト制以降では1966年に甲府商業高校からドラフト1位で入団した読売ジャイアンツ堀内恒夫投手(高卒ルーキー)のみであり、森下投手が達成すれば54年ぶりの快挙となる。

広島は今シーズンが終了し、森下投手は最優秀防御率のタイトル獲得はならなかったものの、防御率1点台でルーキーイヤーを終えた。

 

本項では、防御率1点台やそれに迫る防御率を記録したルーキー投手を扱う。

 

 

•2020年 広島 森下暢仁 (明治大 ドラフト1位)

防御率 1. 91(リーグ2位)   10勝3敗

投球回 122. 2回   2完投(1完封)

奪三振 124

最優秀防御率は中日の大野雄大(1. 82)

 

 

・2012年 広島 野村祐輔 (明治大 ドラフト1位)

防御率 1. 98   9勝11敗

投球回 172. 2回

奪三振 103

→ 新人王

最優秀防御率は同僚の前田健太(1. 53)

 

 

・2011年 読売 澤村拓一 (中央大 ドラフト1位)

防御率 2. 03   11勝11敗

投球回 200回   5完投(1完封)

奪三振 174

→ 新人王

 

・1999年 読売 上原浩治 (大阪体育大 ドラフト1位)

防御率 2. 09  20勝4敗(.833)

投球回 197. 2回

奪三振 179

最優秀防御率最多勝、最高勝率、最多奪三振沢村賞、新人王

 

 

・1966年 読売 堀内恒夫 (甲府商高 ドラフト1位)

防御率 1. 39   16勝2敗(.889)

投球回 181回   14完投(7完封)

奪三振 117

最優秀防御率、最高勝率、沢村賞、新人王

 

 

【2リーグ制以降の防御率1点台ルーキー】

2020年 広島・森下暢仁  防1. 91  10勝

2012年 広島・野村祐輔  防1. 98      9勝

1966年 読売・堀内恒夫  防1. 39  16勝

1962年 大洋・稲川誠     防1. 98   12勝

1961年 中日・権藤博     防1. 70   35勝

1960年 読売・堀本律雄 防2. 00※ 29勝

1959年 大阪・村山実     防1. 19   18勝

1956年 西鉄稲尾和久 防1. 06   21勝

1954年 南海・宅和本司 防1. 58   26勝

※堀本投手は防御率1.9991のため2.00

 

2020.11.11 更新 (森下投手)

通算1000奪三振のスピード記録

更新(大谷翔平投手,藤浪晋太郎投手)

 

27日に3年ぶりのパリーグ優勝を決めた福岡ソフトバンクだが、翌28日の試合ではエース千賀投手が先発し8回12奪三振無失点の好投で10勝目をあげ優勝翌日にもその強さを見せつけた。

千賀投手はこれで通算997奪三振となり、通算1000奪三振の記録まであと3と迫った。

そして、11月4日のロッテ戦で通算1000奪三振を達成した。この試合で千賀投手は8回2安打無失点9奪三振と好投し、11勝目をあげた。

 

→2022年

2021年に驚異の二刀流フル回転でMLBアメリカンリーグMVPとなった大谷翔平投手が、現地2022年8月9日(日本時間10日)のオークランド・アスレチックス戦で日米通算1000奪三振を達成した。

NPBの5年間で624個の三振を奪い、2018年からメジャーリーグへ移籍。投手として活躍できないシーズンもあったが、376個目の三振を奪ったこの日に日米通算で大台に到達した。

日米通算で834イニングを投げての1000奪三振は、日米通算となるが、NPBの千賀投手をも上回るスピード達成となった。

 

本項では、通算1000奪三振に到達した投手の記録について扱う。

 

 

通算1000奪三振スピード記録

順位  投球回    選手名(達成時所属球団) 奪三振

1位 771.2回    藤川 球児 (阪神)     率11. 66

  〜   812回  ダルビッシュ 有 (LAD) 率11. 08※

2位 834回        大谷 翔平 (LAA)      率10. 79

3位 855.1回   千賀 滉大 (福岡SB)  率10. 52

4位 871回        野茂 英雄 (近鉄)      率10. 33

5位 913回     石井 一久 (ヤクルト)  率 9. 86

  〜   928回        野茂 英雄 (MIL)       率 9. 70※

6位 940回          江夏 豊 (阪神)        率 9. 57

7位 958回       則本 昂大 (楽天)       率 9. 39

8位 979.1回   杉内 俊哉 (福岡SB)   率 9. 19

9位 986回      藤浪 晋太郎 (阪神)     率 9. 13

10位 997.1回 伊良部 秀輝 (ロッテ) 率9. 02

MLBのみで通算1000奪三振の記録

 

千賀投手は852.1回の投球で997奪三振を記録しているため、近鉄.野茂英雄投手の871回より少ない投球回での達成が予想されていた。そして見事にそれを達成した。

通算奪三振率は10.53であり、5年連続で最多奪三振のタイトルを獲得した楽天.則本投手でも超えられていない奪三振率10を上回っての記録達成となった。

 

 

ダルビッシュ投手がMLB史上最速のスピードで達成している。NPBでは、7年間で1268.1回を投げて1250の三振を奪いNPB通算奪三振率は8.87である。また、規定投球回に到達していない2005年のルーキーイヤーを除いたNPB6年間での奪三振率は9.18である。

その後MLBに渡り812回を投げて1000奪三振を達成したが、MLB通算1000奪三振時点での奪三振率は11.08であり、最多勝を獲得した2020年までの8年間のMLB通算奪三振率は11.12である。

NPBデビュー時から数えた1000奪三振のスピードでは上記トップ10にランクインしてこないが、MLBではNPBより奪三振率が2以上高くなっており、さらに増した三振奪取能力により活躍していると言える。

 

 

パリーグ守護神の被本塁打

今シーズンの両リーグを見渡すと、9回を担う"守護神"の活躍ぶりでセパにやや差があることがわかる。

セリーグでは各球団で守護神を固定することに苦労していたり、横浜DeNA.山崎康晃阪神.藤川球児のようにらしくない状態が続いていたりするという状況があった。そして各球団で何投手も複数セーブをあげているなど、絶対的守護神の不在と言っても過言ではない。

一方で、パリーグの守護神はほぼ固定され、他の投手が登板してセーブがつくということはほとんど見られない。そして、守護神の被弾(守護神の逆転,サヨナラ被弾など)もほとんど見られない。(今日のソフトバンク77試合目で守護神・森唯斗が初被弾…など)

 

この違いには例年とは違うシーズンの戦い方が現れているとも言え、セーブ数はセーブ機会数にも影響されるが、絶対的守護神の存在とその活躍は確かにチームやリーグのペナントレースを盛り上げている。

 

本項では、あえてパリーグの絶対的守護神の被本塁打に焦点を当て、その少なさから活躍ぶりを見ていく。

 

パリーグ各球団の守護神の成績

と被本塁打一覧 (チーム順位上から) 

09.17(木)時点

↓    ↓    ↓    ↓

 

1位ソフトバンク...森唯斗

防御率2.52,1勝1敗4H,セーブ22

本塁打「1」

・09/17 札幌 日本ハム.中田翔25号ソロ

  (1点差になるも森は22セーブ目)

 

2位ロッテ...益田直也

防御率2.16,1勝2敗3H,セーブ23

本塁打「1」
・09/04 福岡 ソフトバンク.グラシアル5号ソロ

  (1点差になるも益田は19セーブ目)

 

3位楽天...アラン・ブセニッツ ※※

防御率2.51,1勝1敗9H,セーブ11

本塁打「1」

・08/30 仙台 西武.メヒア7号逆転3ラン

  (このまま1点差でチームは敗れブセニッツは初黒星)       [この試合まで1勝0敗7S,防御率0.77]

 

4位西武...増田達至

防御率1.93,2勝0敗0H,セーブ19

本塁打「1」
・08/26 所沢 日本ハム.渡邉諒5号ソロ

  (3点差が4点差に広がりチームは敗北)

 

5位日本ハム・・・守護神不在

※開幕から秋吉亮が守護神

防御率6.35,1勝2敗1H,セーブ12

本塁打「3」

・07/10 大阪 オリックス.ロドリゲス4号逆転サヨナラ3ラン

・07/17 札幌 ロッテ.レアード6号ソロ

・08/20 札幌 楽天.島内宏明5号同点3ラン

  (延長10回チームは引き分け)

 

6位オリックス…ブランドン・ディクソン

防御率1.66,0勝3敗3H,セーブ9

本塁打「1」

・08/19 大阪 西武.外崎修汰3号勝ち越しランニング2ラン

  (裏に1点差に追いつくもチームは敗れディクソンは2敗目)

 

※※楽天松井裕樹に代わる新守護神となった森原康平が防御率0.00のまま4つセーブを重ねたが、その後立て続けにチームの勝ちを消す炎上があり、7月下旬よりブセニッツが守護神となった。そのため、ここでは最多のセーブをあげ守護神として現状安定しているブセニッツをあげた。

 

 

チーム自体の勝ち星にも影響を受けセーブ数が少ないオリックスの守護神ディクソン選手だが、挙げた6投手の中で唯一スタンドインのホームランはまだ浴びておらず、安定した活躍を続けている。

そして上記現在も活躍中の5投手のうち、サヨナラホームランを浴びた投手はまだ一人もいない。

残りのシーズン、9回の頼れる男の活躍に注目したい。

 

 

FA移籍初年度の打率ランキング

昨シーズンはFA移籍した野手が初年度に活躍した年でもあり、広島から移籍した丸選手は巨人のリーグ優勝に貢献、西武から移籍した浅村選手は自己最多のホームランを放ち楽天打線を牽引した。

 

そして今シーズン、新型コロナウイルスの影響で開幕延期かつ短縮のペナントレースだが、楽天が当初から勢い良く首位をキープしており、その要因として勝負強い強力打線があげられる。

移籍2年目の浅村選手、去年までオリックスでプレーしたロメロ選手、生え抜きの島内選手の好調などが原動力となっているが、ロッテからFA移籍した鈴木大地選手の好調も大きい。鈴木選手の打率は3割を大きく超え、打線の中心として移籍1年目から活躍している。

本項では、今季の鈴木選手のような「FA移籍1年目」の選手の打率(規定到達者)ランキングを扱う。

 

FA移籍した選手に関する関連記事

FA移籍投手の勝利数記録 - プロ野球データ紹介

 

 

<FA移籍初年度の打率ランキング>

   打率    年度  選手名(球団)←前球団 

.338  2011 内川 聖一(ソ)←横  首位打者

.320  2004 村松 有人(オ)←ダ

.314  1994 松永 浩美(ダ)←神

.313  2007 小笠原 道大(巨)←日  セMVP

.306  2008 新井 貴浩(神)←広  ※五輪特例

.302  2008 和田 一浩(中)←西

 

.295  2020 鈴木 大地(楽)←ロ

.292  2019 丸 佳浩(巨)←広

.290  2017 糸井 嘉男(神)←オ

.289  2003 金本 知憲(神)←広

 

 

FA移籍初年度から打率3割をマークしたのはわずか6人であり、いずれの選手も前の在籍球団で1つ以上タイトルを獲得している。(内川,小笠原,和田は首位打者村松,松永は盗塁王、新井は本塁打王 …など)

 

前に在籍していたオリックス首位打者を獲得した糸井選手は惜しくも3割に届かず、2年連続MVPの丸選手やトリプルスリーの金本選手も移籍1年目では3割に届かなかった。

 

鈴木大地選手が今シーズン打率3割をマークすると、

自身初の打率3割到達、そして前の在籍球団でタイトルを獲得していない選手として初めてのFA移籍1年目3割到達となる。

大いに期待したい。

鈴木大地選手は全試合出場を果たしたものの10月以後に打率を落とし、シーズン打率.295で移籍1年目のシーズンを終えた。惜しくも自身初の打率3割到達とはならなかった。

 

 

2020.11.07 更新 (鈴木大地選手)

 

「日本人ホームラン王」のタイトル獲得前

2023.10 更新 (近藤選手)

 

本項では、助っ人外国人ではなく、日本でデビューした日本人選手が初めて本塁打王のタイトルを獲得する前に放った通算本塁打数をランキングで扱う。

ここでは、王貞治選手のような外国籍保有者も含めて日本国籍保有者を日本人として扱う。

 

A選手が入団1年目から6本、15本、37本とホームランを打ち、37本を打った3年目にタイトルを獲得した場合、それまでに打ったホームランを21本として計算する。

 

↓日本人ホームラン王のタイトル獲得前通算本塁打

本数:選手名(球団/タイトル獲得年/本数) 入団経過年

※2リーグ制となった1950年以降に入団した打者に限る。※

 

記録なし:長嶋茂雄(読売/1958/29本) 1年目

     〃      :桑田武(大洋/1959/31本) 1年目

    6本   :小久保裕紀(ダイエー/1995/28本) 2年目

    7本   :野村克也(南海/1957/30本) 4年目

     〃      :T-岡田(オリックス/2010/33本) 5年目

    9本   :杉本裕太郎(オリックス/2021/32本) 6年目

   12年:中西太(西鉄/1953/36本) 2年目

   23本:森徹(中日/1959/31本) 2年目

   26本:町田行彦(国鉄/1955/31本) 4年目

   27本:山﨑武司(中日/1996/39本) 10年目

   30本:深見安博(西鉄→東急/1952/25本) 3年目

 

   32本:江藤智(広島/1993/34本) 5年目

   33本:山田哲人(ヤクルト/2015/38本) 5年目

   37本:王貞治(読売/1962/38本) 4年目

   39本:山川穂高(西武/2018/47本) 5年目

   40本:中村剛也(西武/2008/46本) 7年目

   48本:藤本勝巳(大阪/1960/22本) 5年目

   50本:落合博満(ロッテ/1982/32本) 4年目

   52本:近藤健介(ソフトバンク/26本) 12年目

   55本:中田宏昌(阪急/1961/29本) 5年目

   64本:長池徳士(阪急/1969/41本) 4年目

   65本:岡本和真(読売/2020/31本) 6年目

      〃     :村上宗隆(ヤクルト/2021/39本) 4年目

   66本:筒香嘉智(DeNA/2016/44本) 7年目

 

   74本:佐藤 孝夫(国鉄/1957/22本) 6年目

   85本:秋山 幸二(西武/1987/43本) 7年目

   96本:掛布 雅之(阪神/1979/48本) 6年目

   98本:新井 貴浩(広島/2005/43本) 7年目

      〃    :村田 修一(横浜/2007/36本) 5年目

106本:大杉 勝男(東映/1970/44本) 6年目

109本:宇野 勝(中日/1984/37本) 8年目

128本:松井 秀喜(読売/1998/34本) 6年目

129本:山内 一弘(毎日/1959/25本) 8年目

138本:中村 紀洋(近鉄/2000/39本) 9年目

 

153本:松中 信彦(ダイエー/2004/44本) 8年目

177本:田淵 幸一(阪神/1975/45本) 7年目

180本:浅村 栄斗(楽天/2020/32本) 12年目

197本:大島 康徳(中日/1983/36本) 15年目

207本:小笠原 道大(日本ハム/2006/32本) 10年目

213本:山本 浩二(広島/1978/44本) 10年目

222本:門田 博光(南海/1981/44本) 12年目

305本:土井 正博(太平洋/1975/34本) 15年目

 

ピンク・・・通算300本塁打以上の選手

   下線 ・・・現役選手

通算400本塁打以上でホームラン王獲得なし

・・・清原和博(525本)、張本勲(504本)、衣笠祥雄(504本)、金本知憲(476本)、阿部慎之助(406本)

 

2021年に本塁打王を獲得した岡本和真(読売,2年連続)と村上宗隆(ヤクルト)のセリーグの若き4番が、ともに本塁打王獲得までに65本打っていることは偶然ではあるが、興味深い。

また、その前のセリーグを代表する4番で現在はMLBに活躍の場を移している筒香嘉智(前.横浜DeNA)も、本塁打王獲得までにほぼ同数の66本打っている。